世界観や用語について記載
World
街並みや文明、文化などは現代と同等の時代背景で現実的な世界観を主軸としているが、神や超能力、吸血鬼などが実在しているファンタジーな要素がある。
神
この世界のすべてを創り、統治している唯一神。天使を従え人間を見下ろす。
『セレシア』をシミュレーションゲームの世界に変え、人間の狂気と愛憎が入り乱れる 様を観測している。
『セレシア』
超能力者の観察・記録を目的とした研究施設。医学研究者・神集島桜芽が管理をしている。
14名の被験者が在籍。
表向きは“馨実区”の無認可自警組織ということになっている。
自警組織としての『セレシア』
被験者たちの能力を活用し、地域の治安維持への貢献を目指す。
活動がごく限られた地域内であることと、綿密な情報管理によってほとんど都市伝説のような存在。
人災・天災問わず、あらゆる事件現場でメンバーの姿を見かける。
被験者
神集島桜芽によって創り出された超能力者。
ある程度の基準はあったものの、対象はほぼ直感的に選ばれた新生児。生後間も無く親権者に無断で《germer》を接種されていた。
接種後も動向を把握されており、思春期を目安に『セレシア』に集められ始める。
《germer》(ジェルメ)
和訳は「発芽」。神集島桜芽が発明した種子型のウイルス及び被験者らの超能力のことを指す。
能力の内容は被験者の性質によって変化し、発現までの期間にも個人差がある。
治験は不十分かつ当然ながら承認も得ていないが、人間であれば接種対象の制限はなく、失敗例もない。
能力の使用方法は発現時に元から知っていたかのように記憶に刷り込まれるとのこと。
馨実区(かぐみのく)
『セレシア』が所在する地区。活動範囲でもある。
他には神集島桜芽とその親族の住居や『セレシア』メンバーが出生した総合病院がある。
『Alice』(アリス)
トランプの兵隊をモチーフにした、桐符田 唯をリーダーとする5人組のアイドルグループ。
ビジュアルと歌唱力を特に重視している。
『セレシアンヌ号』
①神によってシミュレーションゲームの世界に変えられてしまった『セレシア』。
超能力者の研究施設ではなく、100日間で世界を一周するクルーズ客船となった。
②ゲームの主人公は桐符田唯。場合によって継崎璃々瑠。
メンバーはゲーム内の登場人物となり、記憶や生立ちもゲームの世界観を準拠に書き換えられている。
③桐符田唯と海塚燕が着任先の『セレシアンヌ号』に乗船するところから物語は始まり、ピアノの演奏を通じて船旅を共にするメンバーとの親交を深めていく。
唯と燕に与えられた情報は「現実世界に戻った時に引き継がれるのは好感度だけ」、「殺し殺されても現実世界にはなんの影響もない」ということのみ。多少面識のあったメンバーとも初対面からのスタートとなる。
④時代や文明は現実世界と遜色ない様子だが「異形の双子」が受け入れられていることや、実際にはない「とある王政国家」の存在など、ファンタジー色がやや強めである印象。
⑤神が定めたゲームの目的は桐符田唯の《germer》を利用して、海塚燕と鷹中茉莉を両思いにすること。
現実世界に戻るためのクリア条件は海塚燕の恋愛を成就させること。
『Cafe' MAD HATTER』/『Bar' Duchess』(カフェ マッドハッター/バー ダッチェス)
『セレシアンヌ号』の一角に屋号を掲げるこぢんまりとしたカフェ及びダイニングバー。
同店舗で経営しており、昼間は『Cafe' MAD HATTER』、夜間は『Bar' Duchess』という営業形態。
グランドピアノが置かれており、規模は小さいがライブも行われる。
店舗の規模に不釣り合いなグランドピアノは、バーのオーナーの希望によって設置された。
「とある王政国家」
峠野迅が国王として君臨する国家。名称をはじめ在所など詳しくは明らかにされない。
若き国王の君主としての手腕は歴代でも抜きん出ており、王政と国民の距離が近いこともあって支持率は高い様子。
主要な登場人物全員の出身地であり『セレシアンヌ号』の出港地でもある。
「エデン」
『セレシアンヌ号』にて、異形の双子が持て成す娼館及び当人たちのことを指す隠語。他には「楽園」など。
定められた名称は無く、双子も名乗らないため伝聞で徐々に広がっていった。
姉は天使、弟は白竜。形は異なれど共に純白の翼を拡げて客を出迎える。
まるで天上の住人を思わせる姿から定着していった名称と推測される。
噂が噂を呼び、異形の双子を求める物好きは後を絶たない。
知らせもなく毎月1週間程度の休業があるが、示し合わせたように船内には赤い花が飾られる。
「天上の因果が導く侭に」
天使を贔屓する神が言ったことば。
魂で惹き合う天使たちの間に人間が割り込む余地なんてないけどね、ということを言っている。